「メジャーになるということは、全てを飲み込んでいくこと。」by谷村新司
ベンチャー企業がつまらなくなっていく過程は、見ていて切ない。
もくじ
事例
○ノシーっていう、なんだか文字に起こしたら、手を振っているようなそれでいて左に去って行くような、そんなアプリ。
つまらなくなりました。
現在、一切使っていません。
コンセプトは、
「欲しい情報が、自動で表示される」
的な感じでしたね。
実は、アプリ開発の初期の方で、使ってた。
問題と撤退
自動で自分の興味関心のある記事が配信されるという触れ込みと評判から、一世を風靡したと記憶してる。
で、その評判に基づいて自分もアプリをダウンロードして使ってみた。
「ん?」
B!のアプリと、コンテンツが重複してるぞ?これ。
「ええのか?」
「まあいいか。」
と思ってたら、すぐにいろんな人が指摘をし始めたんだろ。
で、多分やり方を変えた。
趣味嗜好に合わせた、個々人向けの記事の自動配信の触れ込みは一切姿を見せなくなりましたとさ。
んで、単なる、キュレーション系のアプリに成り下がりましたとさ。
おもんな。
そう思って、使うのやめた。
○ノシーの今
そんなおもんないアプリも現在までちゃんと生き残ってる。
離れて、だいぶ経つから、今のアプリがどんなか知らない。
ちゃんとディープランニングとか、機械学習とかAIとかを研究してくれてたら嬉しい。
せっかく、時代を先取りしていたのだから、昔のコンセプトに今一度挑戦して欲しい。
でもまあ、陳腐化してそのまま企業収益をあげるためだけに存在し続けるんだろな。
違ってたらごめんなさい。
ベンチャー企業が陳腐化していく理由
尖ったコンセプトは、尖った人に受ける。
一方で、その他の人には全く見向きもされない。
攻撃の対象となることもあるかもしれない。
「嘘つき」
「そんなの無理に決まってる」
そういう、中傷を受けることもあるだろう。
尖ったベンチャー企業がつまらなくなるのは、そういう背景もありながら、経営者が「まあいっか」と思うからだろーなあーと思ってた。
したら、こないだ谷村新司がTVに出てた時に、記事タイトルの発言をしてたんだなあ。
なるほど、と思ったよ。
そんで、ゆずって歌手のことを自分は考えた。
最近全然曲聞いてない。新曲も追いかけてない。コンビニで新しい総集編アルバムがでるって広告を見た。でも多分買わない。
彼らも、初めは路上ライブから初めて、かなり攻めたラジオ番組もやってた。
だけど、「栄光の架け橋」が出たあたりから、つまらなくなった。
というか、正確には、元のファン層にとっては、刺激がマイルドになっちゃってつまらなく感じられるようになった。
多分その現象のことを言ってるのだと理解した。
そして、それは、ベンチャー企業なんかも同じなんだろなーと理解した。
スケーラビリティを備えるというか、規模がおっきくなるってのはつまり、色々なものを飲み込んでくことなんだ。
そうなると、つまらなくなってくんだ。
普通は。
でもそうじゃない企業もあるんだよ、ってことにふと、気がついたからこの記事をかいてる。
いつまでもベンチャーな会社
会社の規模がめちゃくちゃでかいのに、ベンチャー企業であり続けている会社があるとしたら、その会社がやることは尖ってるはずだし、面白いはず。
そんでそういう会社は、クリエイティビティに富んでいて、楽しいこと考えている。
そういう会社は、本当の意味で、世の中から必要とされる企業だ。
ちょっと前までのアップルがそうだったよねー。
ジョブズが死んでから、ちょっとつまんないけど。
ってことで、いつまでたってもベンチャー精神を忘れていなくて、実際に体現していると個人的に思う会社があったらここの記事に書いておくことにする。
そして、見つけたり、思い出すたびに追記することにする。
あれだけ大きな企業になっても、毎年エイプリルフールネタちゃんとやってくれるあたり、「インターネットは面白くないといけない」と思ってくれてるんだー、ってのがわかって嬉しくなる。
いち検索企業という枠組みを大きく超えた巨大企業に成長したgoogle。
スマホの普及によって、実は今や、OS市場でwindowsを凌ぐ存在になりつつある。
今後も、色々な業界に挑んで革新を広げていくことだろう。
実に面白いし、他の企業の脅威であり続けてくれると世の中はもっと面白くなる。
スターバックスコーヒー
外食産業のコーヒーが美味しくなったのは、確実にスタバの影響だと思う。
コーヒーが儲かるというそういう世の中にしたという意味で、コーヒー好きには非常に良い世の中にしてもらったと思ってる。
○ブンイレブンやら、○クドナルドのコーヒーが美味しいのは、確実にスタバのおかげ。
この企業のすごい所は、顧客は飽きるってことを知っていること。
で、新しいメニューや試みを試し続けていること。
最近で言えば、お茶のサービス始めてるね。
個人的には絶対飲まんけど、面白いと思う。
セブンイレブン
どこがやねんと言われるかもわからんけど、ベンチャーだと思う。
まず、弁当やら惣菜のメニュー。
いつのまにかシレッと新しくなっている。
そして、どれもこれもうまい。
特に、炭火牛カルビ弁当。
あれは、ほんまに美味い。
あとは、コーヒー。
コスパ良すぎる。
あとは、地味にプライベートブランドの文房具好き。
メモ帳いいよ。メモ帳。
コンビニ業界をここまで盛り立てたのは、セブンイレブンジャパンで間違いないし、割高な値段で売っても顧客に損したと思わせないいろんな工夫がある。
そして、それを継続している。
ほんとに便利だし、面白い。
週間少年ジャンプ
いや企業じゃないのはわかってますよ。
企業名は集英社ですね。
でも、雑誌の運営のやり方が、ヒジョーにベンチャーな感じがする。
例えば、今や日本人で知らない人の方が少ない原爆漫画「はだしのゲン」も最初に連載したのは週刊少年ジャンプだったのは、知ってる人は知ってる話ですかね。原爆の表現を少年誌に載せるって結構インパクトあっただろーなあ。と
「おもしろさ至上主義」っていわれるけど、本当に「おもしろさ市場主義」で、常に挑みながらもどこかしたたかさがあるやり方をするんですわ。その辺のバランス感覚は非常によろしくて、名作と売れるコンテンツをうまく排出し続けて、今日の地位を確立している訳で。
こち亀やらドラゴンボールやらといった手堅いコンテンツは、世代を超えてぶん回して行きながらも、常に「読み切り」「新人賞」で新しい才能を青田刈り(間違ってないですよ)していく狂気のスタイルは、一体どれだけの読者を満足させ、何人の漫画家を追い込んできたのでしょうね。
昔は、ジャンプは挑む側だったのを知ってる世代は、より納得してもらえるんじゃないかいね。今や、○ガジンも○ンデーも見る影もないですね。○周年企画とか、ほぼ誰にも見向きもされないままさぶ〜い終わり方したのは内緒ね。
読み切り→新連載の流れは、つまり、「打ち切り」が必ず存在するということでもあります。
面白かった作家よりも、「これから面白い作家」を大事にしていくってのは、出版・編集のシステムとして面白いなーと。
逆に、あれだけ挑戦的かつ革新的なジャンプという世界において、守られる存在となっている○UNTER×H○NTERってどんだけのバケモンだよ、と。
個人的には、いそべえとか、いぬまるとかみたいなギャグにもっとガンバって欲しい。
いやほんとに面白いのは、今やストーリー漫画だけどさ。
赤塚先生が草葉の影で泣いてるよ。
そんなことを想像すると面白い。
おそ松さんとか、どんな気持ちで見てんだろーな。
面白い。
Amazon
今や、世界一の通販会社になりました。
顧客ファーストを追求し続ける会社の一つだけど、本当の意味でITの支配者の一つでもあるのはIT業界の人には有名な話。
実は、アマゾンの稼ぎの多くはAWSと呼ばれるサーバから生み出されているんだよ!!
もしもアマゾンが本業のみに固執していたら、今稼ぎ頭担ってるこの業態は存在しなかったんだよ。
そこのあたりは、本当に日本企業に無い嗅覚というか、なんでも外注病にかかってる人たちに爪の垢煎じて飲ませてやりたいわ。
本当に世の中の多くの人が必要としているものの本質を見抜き、スイッチ一つで品物が注文・配達されるという狂気のサービスを打ち出すなど、この企業の先進性は群を抜いている。他のネット通販会社は完全に置いてけぼりを食らってしまって、2周くらい周回遅れになっている。
豊富な資金力で今後も、先進的なサービスを提供していくことだろう。
今後は、書籍コンテンツ産業を本当の意味で牛耳っていくんじゃ無いかと見てる。
ネイチャー買い取って学術論文の世界に影響力を持つとかね。
ネットから、いろんな論文が今よりもっとフリーで読めるようになるとかね。
したら、かなり面白い。
広島東洋カープ
こないだセリーグ優勝したチームのどこがベンチャーやねん。
そう思われるかわかりませんが、でもめっちゃ感じます。
ベンチャー精神。
「金がなければ、育成すればいいじゃない。」
これって、まさにじゃないですか。
金本とかが、阪神にバカスカ引き抜かれた不遇の時代を経てのあの優勝は、カープの選手育成ノウハウなしには成し得なかった偉業。
それをなしたのは、ゼロから選手をプロ野球選手っていう1にするそういう技ですわ。
そうして、お金もない中、挑み続ける姿勢がファン層を拡大して今に到るんじゃあないですか?
この球団だけは、ほんま面白い。
ダイヤモンド社
出版社です。
学生時代に大変にお世話になりました。
お金がなくて、古本屋に足繁く通っていた際に、この会社の本を見つけたら、即買いしたのはいい思い出。古本屋にある本って、普通は誰かが「いらない」と思うからそこにあるんであって、結構内容ゴミな本もたくさんあるから、半分くらい目を通してから買ってた。だけど、ダイアモンド社のやつはジャケ買いだったわ。そういえば。
どの本買っても、結構本の内容が、尖っててほんとに勉強になるなーと思ってたら、この本がヒットしたんですわ。
ヒットする前だったから、この本も100円で手に入ったのはいい思い出。
こんな名著を古本屋に売っぱらった人には感謝しかないです。おかげ様で随分勉強になりましたよ。
実際にヒットしたこっちはファンタジーでしたけど、こちらもダイアモンド社なんですよね。これは、流し読みして買いませんでした。ダイヤモンド社にしては珍しくゴミでした。
もしドラは断固として買いませんでしたが、それからも、やっぱりこの会社の本は面白いわ〜とおもって、色々買わせていただきました。
最近読めてないんだけど、きっと今でも面白いコンテンツを作ってる会社だとおもって信じてる。
週刊ダイアモンドの三菱の特集の時に、雑誌の方買って読んだのが最後だったけど結構おもしろかったよ。そうこうしてたら、三菱自動車の燃費不正が起こったんだったかしら。
あの時は、あまりのタイミングに笑ったわ。
結局、三菱自動車売り飛ばされて草。
あれは、面白すぎた。
追記 wikipedia調べたら、創業から100年経ってるらしいね。それでも、面白いコンテンツを作り続けておられることに敬意しかない。あとは、非上場ってのもなるほどな。と。スポンサーがいる企業は面白くあり続けるのは難しいよなあ。○コニコ、お前のことだよ。
この記事のまとめ
谷村新司先生の発言がなかったらこの記事は存在していないので、先生に感謝したい。
音楽の話かと思った人、ざーんねんでした。
企業とか起業精神のお話でございました。
ライラライラライってマジ意味わからんよな。
(※御本人談(番組内)です。disってるどころかまじリスペクトっす。)
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